貸借対照表・損益計算書の見方とは
この記事では、経営側ではないから関係ないと思われがちなビジネス計数や貸借対照表、損益計算書の見方について、若いうちからでも身に付けて持っておいて損はないスキルかと思い、記事を書いてみたいと思います。
中堅社員や管理職の方でも、もちろん知っておいて損のない内容となってます。

ビジネススキルを向上したい方「経営数字を理解したい…貸借対照表って…損益計算書って何…どのように見たらよいの…。ビジネス計数を教えてください。」
こういった疑問に答えます。
ビジネス計数の重要性と貸借対照表、損益計算書について理解できます。
読者さんへの前置きメッセージ
本記事では「ビジネス計数や貸借対照表、損益計算書についてスキルをつけておきたい」という方に向けて書いています。
このスキルを身につけておくと、もしかすると、あなたの上司より優秀なスキルを身に付けられます。
この記事を読むことで、「ビジネス計数の重要度と貸借対照表、損益計算書の見方」についてイメージできるようになると思います。

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目次
ビジネス計数の重要性

「会社の売上・利益などの数字は聞くが実感が湧かない」
「普段は意識しなくても日常業務が回ってしまう」
ビジネス計数とか、経営数字など聞くとそう思いませんでしょうか。
このスキルを身に付けておくかで、普段の仕事の目線もかなり変わってきます。
今まで何となく行っていた仕事も、会議やミーティングの内容も、何か社内資料などを作成する際の着眼点なども変わってくると思います。
計数管理をおろそかにすると業績に多大な影響を及ぼします。
例えば、業界やビジネス環境の構造的な変化が起きていて、すでに会社の利益率が悪化しているのに「良いものを安く作れば売れる」と思考停止すると、じわじわと会社に悪影響を及ぼします。
変化の激しい今のビジネス環境を踏まえると、「実感が湧かない」「よくわからない」は決して看過できるものではなく、対処すべきスキルとなります。
ビジネス計数の理解には、難しい言葉(専門用語)がつきまといますが、最低限の専門用語の理解で大丈夫です。
用語の理解よりも、計数から思考力を鍛えることで計数管理力を磨くことの方が重要です。
ビジネス計数を理解して会社の数字の理解が高まり計数管理力が上がることは、単にスキル向上のみならず、意識面の改善にもつながります。
あまりピンとこなかった全社利益と自業務のつながりを理解できるようになり、今後の業務のモチベーション向上につながるとよいと思います。
この若いうちから知っておきたいビジネス計数は3編記事になっております。
今回の、「貸借対照表・損益計算書の見方とは」から始まり、損益分岐点とキャッシュフロー(CF)について、計数管理の5つのステップで行う経営分析についてと順番で読んで頂けると、ビジネス計数について理解を深めて頂けると思います。
若いうちから知っておきたいビジネス計数
① 貸借対照表・損益計算書の見方とは
② 損益分岐点とキャッシュフロー(CF)とは
③ 計数管理の5つのステップで行う経営分析とは
1. 経営における計数管理
企業を取り巻く環境は、刻々変化していきますが、この中で、企業が生き残るためには常に経営活動の実態を正しくつかみ、それに対する改善努力していく、重要な手段となるものが計数管理です。
経営効率を管理する手段
人・物・金
企業が利用しうる資金、設備、製品、収益などの物的資源と社員という人的資源をうまく結合させて、最大の成果を上げることです。
その活用の対象である諸資源は、計数(数字)で表されます。
また、資源の具体的活用状況も計数によって表示され、比較検討されます。
● 経営者および経営幹部の重要な任務
● 経営数字をいかに理解し、表し、活かすか
判断の尺度となる羅針盤の提供
ファーストコールカ ンパニーになるためには、「良い、悪い」の判断する尺度を持たなければなりません。
企業間競争に勝ち抜き、顧客から真っ先に選ばれる企業
ビジネスパーソンの共通言語
計数(数字)は具体的であり、客観的です。
計数に基づく会話は判断基準が統一されます。
日本のみならず世界中のビジネスパーソンに共通した言葉が計数となります。
● 極力売上を増やせ
● コストは相当下がった
● なるべく経費を減らします
● 粗利益率は若干上昇した
幹部にはどの程度まで計数能力が必要か
幹部必須の計数能力
- 貸借対照表と損益計算書のポイントが読める
- 自部門の損益状況を数字で説明できる
(なぜよいのか、なぜ悪いのかなど) - 簡単な経営分析ができる
- 事業を向上させるポイントを計数で押さえることができる
経理・財務・経営企画担当幹部に求められる計数能力
- 財務諸表を作成できる
- 出てきた数字によって、経営内容をチェックし、計数情報を社内に提供することができる
- 経営分析の結果に基づいて、改善のアドバイスができる
- 資金繰り表を作成し、資金面からコントロールができる
- 中期の利益計画を策定できる
財務諸表とはなにか
一定の会計期間(決算期間)の経営活動の成果をまとめた計算書類という意味から、「企業(経営)の通信簿=成績表」とも言われます。
一般に「決算書」と呼ばれ、貸借対照表、損益計算書を主体とする企業の経営状態を表した報告書
財務諸表には、経営活動に関するさまざまな情報が詰まっており、その情報を企業の利害関係者(ステークホルダ 一)に提供することを目的に、定期的に作成することが義務づけられています。
財務諸表(財務三表)
- 貸借対照表 - 一時点の企業の財務状況を示す
- 損益計算書 - 一定期間における企業の経営成績(儲けの状況)を示す
- キャッシュフロー 計算書 - 一定期間における企業の資金の動きを示す
2. 貸借対照表(BS)
貸借対照表の構成要素
貸借対照表の構成要素
- 資産
- 負債
- 純資産
貸借対照表
プラスの財産(資産)
会社が所有し、会社の運営に役立つ財貨や債権(権利)
現金や預金、会社が持っている土地や建物はもちろん、貸付金のように後で受取る権利(債権)のあるものも資産に含まれます。
資産の勘定科目
- 現金
- 預金
- 有価証券
- 受取手形
- 売掛金
- 商品
- 建物
- 土地など
マイナスの財産(負債)
後日支払う義務のあるお金(債務)
会社の運営のためにお金を借りれば必ず返さなければなりません。
借金だけでなく、商品を仕入れて代金を後払いにする買掛金なども負債になります。
負債の勘定科目
- 支払手形
- 買掛金
- 借入金
- 前受金
- 預り金など
正味の保有財産(純資産)
「プラスの財産」から「マイナスの財産」を差引いたもの
資産 - 負債 = 純資産
会社の正味の保有財産を示します。
純資産の勘定科目
- 株主資本(資本金・資本剰余金・利益剰余金・自己株式)
- 評価・換算差額等
- 新株予約権
貸借対照表の特性
貸借対照表の左側(借方)には会社が保有している財産が形態別に示され、右側 (貸方)には財産を取得するためにどういう方法で資金を調達したのかが示されています。
貸借対照表
- 資産合計 - 純資産
- 負債・純資産合計 - 総資本
貸借対照表における資産・負債・純資産は適切な区分、配列、分類および評価の基準に従って記載しなければなりません。
3. 損益計算書(PL)
経営活動を通じて、その企業が儲けているのか、いないのかを示すのが「損益計算書」です。
この場合の「儲け」とは、企業が得た収入(=売上高)から費用(支出)を差し引いた残りのことで、利益
損益計算書は「一定期間(会計期間、通常は1年間)でどのくらい儲けたか」を示すもので、決算日の財政状態を表し、貸借対照表とはこの点が異なります。
損益計算書の基本構造
損益計算書の例
- 売上高
商品販売、サービス提供などの事業活動による収入 - 売上原価
仕入原価や製造原価
期首商品(製品)棚卸高 + 当期仕入高(製造原価) - 期末商品(製品)棚卸高 - 売上総利益
粗利益とも呼ばれる
利益の第1ボタンであり商品力をあらわす
売上総利益 = 売上高 - 売上原価 - 販売費および一般管理費
販売費は売上を上げるための費用、一般管理費は企業全般の管理コスト - 営業利益
本業での儲けであり営業力をあらわす
営業利益 = 売上総利益 - 販売費および一般管理費 - 営業外収益・営業外費用
本業以外の損益
資本の大きさと運用から生ずる利益と費用 - 経常利益
企業が行なう経営活動で経常的に生じる利益
企業の経営力をあらわす
経常利益 = 営業利益 + 営業外収益 - 営業外費用 - 特別利益・特別損失
その会計期間(当期)において臨時的に発生した収益・費用 - 税引前当期純利益
税金を支払う前段階の利益
税引前当期純利益 = 経常利益 + 特別利益 - 特別損失 - 法人税等
法人税や住民税等の税金支払い - 当期純利益
当期の総合的な経営成績を表す利益
当期純利益 = 税引前当期純利益 - 法人税等
企業の経営成績は、売上高ではなく利益で見ます。
企業にとっての利益とは、事業を持続的に成長させるために必要不可欠なものであり、毎期適正な利益を確保し、利益を積み上げていかなければ、企業は常に倒産と隣り合わせなります。
企業の経営成績を見る利益は、内容によって以下の5つの段階に分けることができます。
経営成績を見る利益
財務諸表のチェックポイント
企業経営の通信簿といわれる財務諸表を4つの切り口から判断します。
財務諸表をチェックする4つの切り口
- 安定性
- 収益性
- 成長性
- 生産性
そして、3つの比較をします。
● それぞれ以前と比較してどうか(すう勢比較)
● 目標と比較してどうか(目標比較)
● ライバル・ベンチマーク企業と比較してどうか(競合比較)
さらに、単純に静態的な分析(定量分析)をするだけでなく、経営管理的な見地から、動態的な分析(定性分析)にも関することを忘れてはならない。
静態分析(定量分析)
- 決算書の結果数値から経営水準を分析する
- 安定性、収益性、成長性、生産性
動態分析(定性分析)
- 数字が出てくる背景を分析する
- 売上の中身
増減の要因、数量×単価、商品別およびチャネル別分析など - 本当の利益か
伸びの要因一環境要因、管理要因、戦略要因など、賃金水準は低くないか
先行投資がなされているか、人材育成がなされているか
次の若いうちから知っておきたいビジネス計数はの、『損益分岐点とキャッシュフロー(CF)とは』も、ご興味ございましたら、ご覧頂けたら幸いです。
この記事のまとめ
今回は、ビジネス計数の重要性や貸借対照表、損益計算書の見方をまとめてみましたが、自分の行っている業務とは直接的に関係ないと思わずに、ビジネス計数を理解しておき、意識面の改善にもつなげて、全社利益と自業務のつながりを理解できるようになり、今後の業務のモチベーション向上につなげてみてください。
きっと普段行っている業務や作業の目線が変わり、発言や資料などにビジネス計数が活かされ仕事の視点も変化しあなたのためになるスキル向上となります。
今まで何となく行っていた仕事も、会議やミーティングの内容も、何か社内資料などを作成する際の着眼点なども変わってくると思います。
今回も、最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
この若いうちから知っておきたいビジネス計数は3編記事になっております。
今回の、「貸借対照表・損益計算書の見方とは」から始まり、損益分岐点とキャッシュフロー(CF)について、計数管理の5つのステップで行う経営分析についてと順番で読んで頂けると、ビジネス計数について理解を深めて頂けると思います。
若いうちから知っておきたいビジネス計数
① 貸借対照表・損益計算書の見方とは
② 損益分岐点とキャッシュフロー(CF)とは
③ 計数管理の5つのステップで行う経営分析とは
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