仮説を立て検証し問題解決を行うためのフレームワーク
事業全体の目線から「筋の良い仮説を立てる」ために必要なことをわかりやすく書かれいて、ビジネスリーダーに求められる問題解決力を鍛えるためのフレームワークを『筋の良い仮説を生む 問題解決の「地図」と「武器」』著者:高松 康平 氏から学ぶことができます。
次のような方に向けて書きました
● 問題解決力を鍛えたい方
● 筋の良い仮説を立てる方法を知りたい方
● 自分の仕事の問題解決を図りたい方
問題解決思考が必要
- 仮説を立て検証する問題解決思考が必要
- ビジネスリーダーには、仮説に基づいて問題解決を前に進める力が求められる
- 体験したことのない難しい問題に立ち向かうには単純に情報を集めて演繹法や帰納法を使って結論を導きだす考え方だけでは戦えない
- 実務で使える問題解決力を身につけるには次の2つのポイントが重要
- 迷子にならないように自分なりの全体像を持っていること
- 筋の良い仮説を出す勘どころを持つこと
問題解決マップ
- 問題解決で迷子にならないためには、事業全体の問題解決に取り組むための地図である問題解決マップがある
現状分析
- 問題解決で一番大切なことはきちんと分けること
- 分けることで実態が明らかになる
- 物事を分ける時にはこだわりを持って分けることが大切
- こだわりを持って分けるポイントは3つ
- 分けた部分ごとに差がある筋の良い分け方をする
- 常にMECE(漏れなくダブりなく)を意識する
- 問題解決の対象である主語を意識しながら仮説を出して切り口を作ってみる
問題認識
- 問題とは、組織人として自分が本当に解決したいと思う「あるべき姿」と「現状」の差
- 問題認識をする際には心が適切に動いていることが大切
- こんな現状は許せないとイライラしているのか、こんな未来を実現したいというキラキラした思いを持っているか
- 自分のイライラやキラキラを探すためのポイントは3つ
- 本当に解決したいと思っているか?
- 立場に合わせて、自分の問題として考えられているか?
- あるべき姿は具体的になっているか?
情報収集
- 問題が特定されたら次は原因を探す
- まず考えられる原因を仮説として出していく
- 筋の良い仮説を出せるようになるために必要となるのが「事業部長の視点」である
- 起きている問題の背景で何が起きているのか、目線を上げて俯瞰的な視点で仮説を出していく
- 企業は戦う市場を選び、ターゲットにする顧客を選び商品・サービスを提供し具体的価値を提供する
- その魅力を伝え実際に顧客にアクセスし商品・サービスを提供する
- 自社のバリューチェーンを強化しそのバリューチェーンを支えるための組織を整備する
- その結果が売上や利益という会計数値として表れる
- その市場におけるシェアという数値で競争力として表れてくる
- こうした事業部長の視点で原因と結果の関係性の法則を知ることで筋の良い仮説を出すことができる
- 原因として考えられる典型的パターンには次の7つがありこれらを知っておくことで仮説を立てられるようになる
- 市場に変化が起きているのでは?
- ターゲットセグメントに変化が起きているのでは?
- 顧客ニーズを満たせていないのでは?
- 顧客に自社商品・サービスの魅力を届けられているか?
- 顧客価値を継続的に提供するバリューチェーンを構築できていないのでは?
- バリューチェーンを支える組織に問題はないか?
- 外部環境に大きな変化はないか?
課題抽出
- 情報を集めたら1つ1つのデータとして個別に解釈するのではなく本質的な課題は何か統合的にまとめる
- 多くの情報から全体として何が言えるのかまとめるには3つのポイントがある
- 複数の原因の中で最も影響度が大きい原因を課題として捉える(80対20の法則で考える)
- フレームワーク(3Cなど)を意識してまとめてみる
- 表現方法を工夫する
解決策の方向性
- 会社のどこを変えていくのかを明確にして大きな方針を出す
- こんなことができたら面白いとアイデア発想に走る前に会社のどこを変えていくかを考えていく
- 特に事業全体の問題解決に取り組むためには競合に勝てる理由を用意することが大切
- そこで有効になるのが次の4つの戦略論
- コスト・リーダーシップ戦略
シェアトップ企業が規模を活かして、安い価格で高品質の商品・サービスを提供する - 差別化戦略
特定セグメントの顧客ニーズに応えるためにバリューチェーンを強化す - 顧客ロックイン戦略
お客様に買い続けてもらうために囲い込む。 ソリューション戦略 お客様のご要望に応える対応力を用意するために組織・人材を強化する
- どの戦略論を使うかを考えた上で経営者の視点で、経営資源の活用・経営資源の獲得・競争戦略・ビジネスモデルの4つから解決策の方向性を考える
アイデア創出
- 思いつきのアイデアを本当にインパクトのあるアイデアに進化させるには次の3つのポイントがある
- 直感で多くのアイデアを出してみる
- 直感で出したアイデアをロジカルに拡げる
- 面白い人になりきってみる
評価
- 解決策として考えたアイデアは冷静に選ぶことが大切
- そのためには次の3つがポイントとなる
- 判断軸(業績インパクト、コスト、時間)を作りアイデアを選ぶ
- 問題解決のストーリーを描く(KPIを考えてストーリーを明確にする)
- プレゼンのシュミレーションを行う
今回は、筋の良い仮説を立て検証し問題解決を行うためのフレームワークを学ばせて頂きましたが、ビジネスに活かせるフレームワークを「知らないと損するビジネスに活かせる7つのフレームワーク | 今すぐ活用できるビジネススキル」でで書かせて頂いておりますので、ご興味ございましたら、ご覧頂けたら幸いです。
この記事のまとめ
● 仮説を立て検証する問題解決思考が必要
● 問題解決で一番大切なことはきちんと分けること
● 解決策として考えたアイデアは冷静に選ぶことが大切
今回学んだ本
興味のある方は、是非この本を手に取り、じっくりと読んで自分に取り入れて頂けたらと思います。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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