人を説得するためには何が必要なのか
人を説得するためには何が必要なのかその具体的な方法が書かれていて、何を言っても変わらない人を理解し説得するための参考になります。人や組織が変わるために障害となる5つの心理的要因を解説しその対策を「THE CATALYST 一瞬で人の心が変わる伝え方の技術」著者:ジョーナ・バーガー玲 氏から学ぶことができます。
● 変化に必要なことを学びたい方
● 人の説得に必要なことを学びたい方
● 変わるための障害を知りたい方
人は押しても変わらない
- 動いている物体は動き続け止まっている物体は止まったままでいる
- 人間や組織にも慣性の法則が働く
- 大抵はいつもと同じことを繰り返そうとする
- 何かを変えるのはとても難しい
- この慣性の壁を打破して何かを変えようとする時、大抵の人は押すという戦略を採用する
- 情報・事実・根拠をこれでもかと提示し、理由を説明しさらに少しばかり力を加えれば人は変わると考えるが、このやり方では逆効果になることが多い
- 人間は押されたら押し返す
変化を起こす
- 変化を起こすために必要なのは力ずくで押すことではない
- 説明がうまいとか説得力があるということも関係ない
- 変化で大切なのは、自分が触媒(カタリスト)になること
- 力ずくで押すのではなく、障害物を取り除きハードルを下げることで人々の行動を促す
- 変化の触媒になりたいのであれば、「この人はなぜまだ変わっていないのだろう?」という、根本的な問いから始めなければならない
心の変化を妨げる障害と対策
- 人や組織の変化を妨げる最も大きな5つの障害は以下の通り
- 人を変える時でも組織や社会を変える時でもカギとなるのは障害を取り除くというテクニック
心の変化を妨げる5つの障害と対策
- 心理的リアクタンス
- 心理的リアクタンスとは、自由が奪われたあるいは奪われそうになっていると感じる時に生まれる不快な状態
- 人間は選択肢や行動を制限されるのを嫌う
- 自分の行動は自分で決めたいという強い欲求がある
- 大切な自由が奪われそうになると人は本能的に反発する
- 自分の行動を自分で決める能力が奪われそうになるだけでも人間は大きな警戒心を持つ
- 自分のコントロールを取り戻す方法の1つが禁止された行動をあえて行うこと
- 心理的リアクタンスと説得レーダーに対抗するには変化を仲介することが有効
- 自分で説得しようとするのではなく相手が自主的に説得されることを目指す
POINTカギは次の4つ
● メニューを提供する(こちらが決めた選択肢の中から選んでもらう)
● 命令ではなく質問をする(答えを自分で見つけてもらう)
● ギャップを明確にする(相手の思考と行動の矛盾を指摘する)
● 理解から始める(相手に共感と理解を示すところから始める) - 保有効果
- 人間には既に持っているものやしていることを過大評価する傾向がある
- 人間は、一度何かを自分のものにするとそれに愛着を覚える
- その結果、それの価値を高く見積もるようになる
- これから手に入れる時よりも手放す時の方が対象のものを高く評価する
- ものの価値を高めているのは所有という感覚
- 人間は変化のプラスとマイナスを同じ基準で評価しない傾向がある
POINT保有効果を和らげるためのカギは次の2つ
● 何もしないことのコストを意識させる(現状維持にもコストがかかり、マイナス面があることを明確にする)
● 退路を断つために船を焼く(現状維持という選択肢を選べないようにする) - 心理的距離
- 自分の理解できる範囲のことであれば人は耳を貸そうという気になる
- あまりに自分の理解を超えていると最初から拒否反応が出て聞く耳を持たない
- どんなに言葉を尽くしても説明しても全く伝わらない
- 人の考えを変えるはずの証拠は大抵思ったような働きをしてくれない
- 人は正しい情報に触れると、間違った考えを改めるのではなく、かえって間違った考えに固執することがある
- 人は新しいアイデアや情報に触れると、まず自分の中にあるアイデアや情報と比較する
- 新しい情報を吟味し既存の考え方と合致するかどうか考える
- 新しい情報が許容のゾーンの範囲内ならその情報には承認のスタンプが押される
- 拒絶の領域に入るアイデアや情報に対しては重箱の隅をつつくようにあら探しをする
POINT相手との距離を縮める方法は3つ
● 移動可能な中間層を見つける(まず考え方が自分と一番近い人をターゲットにする)
● 現状打破のポイントを見つける(両者の間で合意している点を足掛かりに一気に飛躍する)
● 小さなお願いをする(大きいお願いを分割し、許容ゾーンを広げていく) - 不確実性
- 変化は往々にして不確実性につながる
- 人は不確実性を前にすると本能的に一時停止ボタンを押して行動を止めてしまう
- 人間はリスクのある状況つまり不確実な状況を嫌う
- 変化に伴う不確実な要素が多くなるほど人はその変化に興味を持たなくなる
- 製品・サービス・アイデアもわからない部分が多ければ多いほど価値は低く評価される
POINT不確実性を取り除き、挑戦への障壁を下げるためのカギは次の4つ
● フリーミアムを活用する
● 初期費用を削減する
● 発見を後押しする
● 取り消し可能にする - 補強証拠
- 時にはたった1人の言葉だけでは納得できないことがある
- その人がどんなに知識があっても自信満々でも関係ない
- ある種の事柄においては、より多くの証拠がなければ人の考えを変えられない
- 複数のソースが存在すると信頼性と正当性が高まるという効果がある
- 証拠をさらに補強する証拠を見つけ複数のリソースを活用し、翻訳の問題(それは自分にとって何を意味するのか)を克服する
今回は、部下育成で部下の変化をもたらすコミュニケーションを学ばせて頂きましたが、コミュニケーション能力を高める考え方を記事でまとめています。
コミュニケーション能力を高める考え方の記事を「コミュニケーション能力を高める7つの考え方 | 役に立つ学んだことや必要なこと」で書かせて頂いておりますので、ご興味ございましたら、ご覧頂けたら幸いです。
世の中、仕事や職場の人間関係で悩んでいる方は結構多いですが、その様な悩みを感じている方向けに、仕事や職場の人間関係でうまくいかない時に知っておきたい7つの解決法を「仕事や職場の人間関係でうまくいかない時に知っておきたい7つの解決法 | 人間関係の悩みから解放される知識」の記事で書かせて頂きました。
マネジメントに関してもっと学びたい方向けにマネジメントを学ぶために読むべき2021年おすすめの本として「厳選10選」もまとめさせて頂いてますので、下記にブログ記事を貼っておきますので、ご覧頂けたら幸いです。
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● 人間は押されたら押し返す
● 自分が触媒(カタリスト)になる
● 障害物を取り除きハードルを下げる
今回学んだ本
興味のある方は、是非この本を手に取り、じっくりと読んで自分に取り入れて頂けたらと思います。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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