最強の役員チームのつくり方
組織の安定を一番に考え、調整することを重んじる大企業からは挑戦の文化は生まれず、組織文化を変革するには、役員がチーム化し自社の経営課題を考え参謀機能を果たすことだとして企業を再生するための方法を『なぜ、それでも会社は変われないのか 危機を突破する最強の「経営チーム」』著者:柴田 昌治 氏から学ぶことができます。
次のような方に向けて書きました
● 会社、組織に変化をもたらしたい方
● 経営課題の解決を考えている方
● 役員の考え方を学びたい方
本質的な問題
- 日本の組織で働くには空気を読む力が必要とされる
- 何かをする時、何かが起こった時、担当する人間が常識ある組織人であればあるほど組織の意向といった空気を意識する
- 無意識のうちに自分の判断を先送りする
- 日本的な空気感の正体は、日本社会が伝統的に引き継いできた調整文化が生み出す作用そのもの
- 調整文化は、何よりも組織の安定を優先する組織の混乱回避を大切にする文化
- 組織を安定的に運営していくために有効なのは、予定調和というものの考え方であり前例踏襲路線
- 混乱を避け安全第一に物事を運ぶという伝統に基づくこの考え方で仕事を進めていれば、大きな失敗が起こるリスクを限りなく小さくできるから
- 日本企業の問題は、この調整文化が一種の思考停止の文化になっている点
- 予定調和の考え方は、結論が最初から見えていることを意味する
- 最初から確定している結論に向かって、そこから逆算した道筋をただ辿っていく進め方であれば深く考える必要はない
- 自分で考えて問題を解くよりも既知の公式で手っ取り早く答えを当てはめる
- この無自覚な思考停止状態が、日本企業が抱える本質的な問題点である
文化を変える
- 文化を変えるには役員をチーム化することが不可欠
- 伝統ある大企業は組織の安定を重視する
- 外界が変化しても簡単には揺るがない
- 安定構造を根本で支えているのが調整文化
調整文化の悪影響
- 低い生産性の伸び
- 経営スピードの致命的な遅さ
- スローガンが独り歩きする挑戦
- 考える力を持つ人が育たない
- 大企業の改革では調整文化をコントロールする必要がある
- 企業の文化に関わる根幹に手を打てるのは、組織の頂点に位置する経営陣
- 経営トップと目指すものを共有して参謀機能を果たす役員チーム以外にない
- 役員のチーム化で、調整文化をコントロールすることが日本企業の再生には不可欠
役員をチーム化
- 日本人は共感力が強いため、かなりの確度で役員はチームになれる
- 日本人の共感力がプラスに働くように安心、安全の環境をつくる
- 気楽に真面目な話ができるように安心、安全の環境をつくる
- オフサイトミーティングでは自分語りによって、各自の距離を縮め話にくいことも安心して口にできる場所にする
- 最初のミッションは、役員が経営の方向転換を推し進めていく当事者になること
- それぞれの役員が経営トップの思いを自らの身をもって周りに伝える参謀としての役員の働きが重要
- 実際問題として、役員クラスが自社の事業、自部門の事業の実態を本当に把握できているのかというと定期的に事業部から上がってきた報告される数字という一面で見ているだけのケースも少なくない
- 従来は事業部同士がお互いの事業に口をはさむようなこともなかった
- そのために見えにくくなっている自社の事業の現状の問題をありのままに把握し、分析・判断する
- 進むべき方向をチームで一緒に考えるためにも、本音を隠さず腹を割って話し合える関係性をベースにして行う戦略議論を行う
POINT
自社の重要課題を一緒に考えることで、役員それぞれが立場を超えて経営全体を見るようになる視座と思考レベルの文化が生まれ、社長の参謀機能を果たすチームとしての役割が形成されていく
経営戦略に関してもっと学びたい方向けに、経営戦略を学ぶために読むべきおすすめの本として「厳選10選」もまとめさせて頂いてますので、下記にブログ記事を貼っておきますので、ご覧頂けたら幸いです。
この記事のまとめ
● 調整文化が一種の思考停止の文化になっている
● 文化を変えるには役員をチーム化することが不可欠
● 役員が経営の方向転換を推し進めていく当事者になること
今回学んだ本
興味のある方は、是非この本を手に取り、じっくりと読んで自分に取り入れて頂けたらと思います。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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